東京都美術館の
『印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵』 に行ってきました。
アメリカ・ボストン近郊のウスター美術館から、
これまで日本であまり紹介されてこなかったアメリカ印象派の作品が展示されています。
『印象派 モネからアメリカへ』 感想
モネ展を観たばかりでも楽しめる?
『印象派 モネからアメリカへ』展が開催すると聞いて、正直「また モネ?」と思いませんでしたか。
私は思いました。
ついこの間、上野の森美術館で『モネ 連作の情景』展がやっていましたからね(↓)
「モネはこの前見たばっかりだよ・・・」と。
でも、キービジュアルになっている チャイルド・ハッサムの《花摘み、フランス式庭園にて》をどうしても肉眼で観てみたくて、やっぱり参戦することにしました。
結果、行ってよかったです。
今回の『印象派 モネからアメリカへ』展、モネの作品は2点のみ。
メインはもちろんアメリカ印象派になります。
アメリカでは フランス印象派に忠実にあろうとする画家がいる一方で、独自にアレンジをくわえたアメリカらしい情景を描く画家たちもいました。
本展では、そんな独自性のある"アメリカ的印象派絵画"にたくさん触れることができます。
これまであまりアメリカと印象派を結び付けて考えたことがなかったので、今回のような新しい視点の展覧会は新鮮に感じられる部分がたくさんありました。
私としては常に楽しい体験で、スルーしなくてよかったと思いました。
印象派のはじまり-ありのままの自然
展示のはじまりは、印象派に大きな影響を与えた「バルビゾン派」の作品からでした。
うっそうと茂る木々に陽の光が差し込んだ光と影のコントラスト。
明るい方に視線が吸い寄せられた先には、人々の穏やかな日常とのどかな田舎の風景がある。
そんな穏やかな雰囲気がとても気に入りました。
コンスタン・トロワイヨン《村の道》1840年代 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
19世紀初めまでのフランスにおいて、アカデミーが認めるのは神話の物語を題材とした絵画だけでした。
そんな時、自然の美しさをありのままに描こうと戸外でスケッチをはじめたのが「バルビゾン派」と呼ばれる画家たちです。
彼らの表現は、後の印象派に大きな影響を与えました。
コンスタン・トロワイヨンは、そんな「バルビゾン派」のフランス画家のひとりです。
一瞬の光を掴む-モネの《睡蓮》
クロード・モネ《睡蓮》1908年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
バルビゾン派と印象派の違いとして挙げられるのが、制作スタイルです。
バルビゾン派が「戸外でスケッチ・アトリエで制作」していたのに対し、「戸外での制作」にこだわったのが印象派の画家たちでした。
時間の経過とともに移ろう光と影の色、明るさの強弱。
そんな光の一瞬一瞬を描こうとしたのが印象派であり、その代表とも言えるのが クロード・モネの《睡蓮》だと思います。
本当に美しいです。
モネからアメリカへ- 伝えられる印象派
サロンでなかなか認められなかった印象派の画家たちは、自分たちで会場を借りて自作の展覧会を開きました。
のちに「印象派展」と呼ばれるこのグループ展は、1874年から86年にかけて第8回まで続けられます。
この「印象派展」に唯一参加したアメリカ人女性画家が、メアリー・カサットです。
メアリー・カサット《裸の赤ん坊を抱くレーヌ・ルフェーヴル(母と子)》1902-3年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
カサットはアメリカ生まれながらフランスで活躍したひとですが、大富豪の作品収集を手助けしたことでアメリカの印象派普及に大きく貢献しました。
カサットが主題としたのは、風景画よりも「母と子」「女性」のテーマでした。
こちらの《裸の赤ん坊を抱くレーヌ・ルフェーヴル(母と子)》は、母子の触れ合う肌のあたたかな温度が伝わってくる すごく愛おしい作品ですよね。
ジョン・シンガー・サージェント《キャサリン・チェイス・プラット》1890年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
ジョン・シンガー・サージェントもまた、印象派をアメリカへ広めたアメリカ人画家のひとりです。
実際にモネのもとを訪れるなどフランス印象派と交流をもち、肖像画の名手として社交界で人気を博しました。
このサージェントの《キャサリン・チェイス・プラット》は未完作品だそうです。
この完成度で未完とは・・・。
ワンピースの色、頬の色など、透明感あふれる色づかいに惹かれます。
黒の背景に女性の美しいさが良く映える非常に魅力的な作品だと思います。
ジョゼフ・H・グリーンウッド《リンゴ園》1903年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
ヨーロッパに渡り印象派の表現を体験したアメリカ人画家は、国に戻ると学生たちに新しい絵画表現を伝えました。
ジョゼフ・H・グリーンウッドはそのようにアメリカ国内で印象派を学んだ画家です。
ひかえめな青空、鮮やかな草原、薄紅色の花をつけるリンゴの木、草を食む牛たち。
平和で穏やかな気持ちになる風景です。
アメリカのモネ-チャイルド・ハッサム
私が一番見たかった作品。
チャイルド・ハッサムの《花摘み、フランス式庭園にて》は最高でした!
チャイルド・ハッサム《花摘み、フランス式庭園にて》1888年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
暖かな光に赤やピンクの花たち、白いワンピースを着たブロンドの女性と奥にいる読書をする男性。
今にも物語が始まりそうな一場面ではないですか。
チャイルド・ハッサム《コロンバス大通り、雨の日》1885年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
チャイルド・ハッサムは新しい印象派の表現を直接学ぶためにパリを訪れています。
のちに"アメリカのモネ"と呼ばれアメリカ印象派を代表する画家になるわけですが、ハッサム自身は「印象派」として分類されることがあまり好きではなかったそうです。
しかし、彼の作品たちを見ると印象派の表現をしっかりと取り入れていることがよく分かります。
チャイルド・ハッサム《朝食室、冬の朝、ニューヨーク》1911年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
ハッサムが女性を描いた作品は、個人的にどれも好きでした。
木漏れ日みたいなやわらかな雰囲気が美しくて!
この《朝食室、冬の朝、ニューヨーク》なんか、カーテンの外にニューヨークの街並みが広がっているってことでしょ・・・
うっすら見える高いビル(?)がなんだか違和感があるくらい、ゆったりとした雰囲気に包まれているように思います。
ちなみに、女性が身に着けているのは当時流行だったに日本風のファッションだそうです。
"アメリカ的"印象派
アメリカでは、フランス印象派に忠実にあろうとする画家がいる一方で、独自にアレンジしたアメリカらしい風景や日常の情景を描く画家たちも登場しました。
ブルース・クレイン《11月の風景》1895年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカでは「トーナリズム(色調主義)」という風景画が人気になりました。
灰色・茶色といった暗く落ち着いた色彩で描かれるトーナリズム絵画は、南北戦争の混乱が続く人々の心の安らぎとなっていたそうです。
ブルース・クレインの《11月の風景》もまた、そんなトーナリズムの作品のひとつです。
淡くぼやけたタッチで目に見えない空気感まで伝わってくるような作品です。
フランク・ウェストン・ベンソン《ナタリー》1917年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
一方で、フランク・ウェストン・ベンソンの《ナタリー》は アメリカ西部をストレートに思い起こさせる作品ですね。
髪の毛を帽子にしまい込み、スッと前を見据えたたたずまいが軽快な印象を受けます。
戸外制作を主とする印象派の制作スタイルは、画家たちが各々好きな場所に出かけて制作することを可能としました。
地域ごとに特色をだしたアメリカらしい風景に目が向けられるようになり、アメリカ的な印象派絵画が生まれていったようです。
デウィット・パーシャル《ハーミット・クリーク・キャニオン》1910-16年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
1910年に初めてグランド・キャニオンを訪れたデウィット・パーシャルは「この世のものとは思われない輝きに包まれて、半狂乱で縁のあたりを何時間もさまよい歩いた」と言います。
アメリカの壮大な峡谷が陽光に照らされる様を ピンク・黄色・青・紫・薄緑などあらゆる色を重ねて捉えようとした このパーシャルの《ハーミット・クリーク・キャニオン》は、今回の『印象派 モネからアメリカへ』展の最後を飾るのにぴったりの作品だと思いました。
お気に入りの2枚
エドマンド・チャールズ・ターベル《ヴェネツィアン・ブラインド》1898年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
まず1つは、エドマンド・チャールズ・ターベル《ヴェネツィアン・ブラインド》。
"印象派の進化系"として紹介されていた画家です。
女性の描き方はかなり写実的なタッチに見えますが、奥にある花やブラインドは筆遣いが分かるほど描き崩されていて印象派の特徴を残しているのが面白いですよね。
そんなヨーロッパとアメリカのミックス感と、振り返って欲しいと思わせる美しい後ろ姿が綺麗で好きになりました。
ジョゼフ・H・グリーンウッド《雪どけ》1918年 油彩、カンヴァス ウスター美術館蔵
2つ目は ジョゼフ・H・グリーンウッドの《雪どけ》です。
こちらもめちゃくちゃ良かった!
雪と川の青みが画面の多くを占めつつも、光に温度が感じられます。
もしもタイトルが分からなくても、真冬の雪ではなく春が近づいた"雪どけ"を捉えていることが確実に伝わると思います。
それってすごいことですよね。
ジョゼフ・H・グリーンウッド、今回出会えてよかったなと思う画家でした。
まとめ
行くか行かないかうだうだ悩んでいたけど、行ってよかった!
春の季節に合わせてくれたのか、明るく穏やかな絵画がたくさん集まっていて嬉しいです。
私は4月ってすごく憂鬱になるんですよね。
新しいことが始まる季節だし、不安とかいろいろ心の負担が多いシーズンに思います。
そんな憂鬱な季節に、つかの間の静かで温かい時間をもらった気がします。
何より"アメリカの印象派"という視点がおもしろいと思いました。
とても楽しかったです。
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『印象派 モネからアメリカへ』の情報
グッズ
『印象派 モネからアメリカへ』展 のグッズ売り場は、定番のポストカードや文具以外にも、お菓子、Tシャツ、トートバッグなどかなり充実したラインナップになっていました。
グッズ売り場は展示会場の中にありますので、鑑賞時にお財布を持ってお入りください。
また、東京都美術館入り口前の常設グッズ売り場にも、今回の印象派展に合わせたグッズが小規模に展開されています。
常設グッズ売り場は、チケットを買わずとも誰でも利用することができます。
ポストカード
ポストカードはたくさん種類がありました。
気に入った作品が一つはポストカードになっていると思います。
これでもかなり厳選したのですが・・・女の人を描いた絵が好きなので気に入った4枚を買いました。
あとは実物がとっても綺麗だった風景画を2点、計6点を購入です。
ポストカードは 1枚 165円(税込)です。
リラックマのポストカード&ステッカー
リラックマのポストカードとステッカーも購入しました。
これは今回の展覧会専用のグッズではなくて、おそらく常時販売しているものだと思います。
モネの《睡蓮》バージョンは会場内のグッズ売り場にありましたが、ゴッホの《ひまわり》バージョンは東京都美術館入り口のショップに並んでいます。
リラックマのポストカードは 198円(税込)
リラックマのステッカーは 550円(税込)でした。
ブックマーカー(しおり)
定番のブックマーカー(しおり)は2つ買いました。
光にかざすと透けるやつです。
ブックマーカーはこれ以外に、ゴールドのステンレスタイプのものもあってどれも素敵なものばかりで悩みました。
ブックマーカーは1点 440円(税込)です。
ヴォヤージュサブレ缶 & キャンディ
こんなに可愛いお菓子たちもありました。
ふだんはなかなか手が出ないちょっと高価なお菓子たちも、美術館グッズなら買ってもいいことにしています(笑)
まずはヴォヤージュサブレ缶です。
今回の美術展のタイトルが"モネからアメリカへ"ということで、アメリカをイメージしたサブレですね。
可愛いです、とっても。
サブレはバターがたっぷり入っていてすごく美味しかったです。
7種類のいろいろな形のサブレが2段、雲の形の卵サブレが1段の計3段になっています。
中にクッション材を入れてくれているので、多少カバンのなかでがちゃっとしても一切割れていませんでした。
ヴォヤージュサブレ缶は 2,200円(税込)でした。
キャンディも可愛すぎました。
チャイルド・ハッサム《花摘み、フランス式庭園にて》がモチーフになっています。
甘酸っぱいイチゴ味で、キャンディ自体もすっごく美味しかったです。
キャンディと一緒に入っている《花摘み、フランス式庭園にて》のカードは、ポストカードになっているわけではなく、裏面に成分とか賞味期限などが書いてあります。
私は手帳に挟んでおくことにしました。
キャンディは 324円(税込)とお手頃価格なので、ちょっとしたお土産にも可愛いかもです。
ガチャガチャもありました
私は今回はやらなかったのですが、ガチャガチャもありました。
大きめの缶バッジで、1回300円です。
横に両替機も置いてありました。
混雑状況・所要時間
平日の朝いちばんに行ったのですが、結構賑わっていました。
もう会期終了に近いからかもしれません。
音声ガイド対象作品の周りには常に人だかりができていて、順番に並んで鑑賞するような具合です。
所要時間は1時間半程度です。
チケット
チケットは事前ネット購入と当日購入のどちらもあります。
事前ネット購入でも日時指定できるわけではないので注意。
私は当日券を美術館の窓口で購入しました。
待ち時間は5分ほどで、QRコードのチケットになっています。
絵柄付きの紙チケットが欲しい方は、以下の場所で購入できるそうです。
上野公園案内所は、現金のみだったと思います。
※土日祝日及び4月2日(火)以降に使用できるチケットの販売はなし ●上野公園案内所 ●日テレ屋 東京駅店 ●日テレ屋 汐留店 |
チケットは 一般料金 2,200円(税込)です。
音声ガイド
音声ガイドは
スペシャルサポーターとして 鈴鹿 央士さん(俳優)
ナレーターは 速水奨さん(声優)でした。
音声ガイドは 650円(税込)です。
ロッカー
東京都美術館ではロッカーを利用できます。
ロッカーの使用は無料ですが、100円玉が必要です。
撮影スポット
東京都美術館での『印象派 モネからアメリカへ』展では、撮影スポットを5か所ほど見つけました。
展示の最初と
誰でも撮影可能な会場入り口外のパネル(左上)。
そして、会場内のパネルが3か所です。
巡回
『印象派 モネからアメリカへ』展は 東京→福島→東京→大阪 と4つの地域を巡ります。
東京都美術館(上野)の展示に行けなかった関東住みの方は、夏に東京都富士美術館(八王子)で観られるチャンスあり!
くわしくは次の開催概要まとめをご覧ください。
開催概要まとめ
展覧会名 | 印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵 |
● 東京展 |
2024年1月27日(土)~ 4月7日(日) |
● 福島展 |
2024年4月20日(土)~ 6月23日(日) |
● 東京展 |
2024年7月6日(土)~ 9月29日(日) |
● 大阪展 |
2024年10月12日(土)~ 2025年1月5日(日) |
休室日 | 月曜日 |
開室時間 | 9:30-17:30 金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで) |
混雑状況 | 平日朝いち・まあまあ混雑 |
所要時間 | 1時間半程度 |
チケット | 一般 2,200円・事前/当日券・日時指定なし |
ロッカー | あり(無料・100円玉必要) |
音声ガイド | あり |
撮影 | 撮影可能作品:なし 撮影スポット:あり |
グッズ | 展示会場内にあり・充実 |
※お出掛け前に公式サイトをご確認ください
※開催地に指定がないものはすべて東京都美術館の情報です
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関連情報
● 原田マハさんの小説『ジヴェルニーの食卓』
表題作の『ジヴェルニーの食卓』が、クロード・モネの晩年を義理の娘ブランシュの目線で語られるお話が出てくるそうです。
●「写本 ーいとも優雅なる中世の小宇宙」
2024年9月29日(日)まで 東京→北海道 と巡回します。
国立西洋美術館の小企画展で過去3回にわたって展示された中世の可憐な内藤コレクションの「写本」。
本展はその集大成ともいえる展示です。
● 「TORIO展」
2024年12月8日(日)まで 東京 → 大阪 と巡回中。
パリ・東京・大阪の3つの美術館からテーマを決めて作品を3つトリオで展示しています。
自由な解釈で3つを見比べて楽しむ新しい展示構成がとてもおもしろく、知的好奇心が刺激される展覧会でした。
● 「デ・キリコ展」
2024年12月8日(日)まで 東京 → 大阪 と巡回します。
デ・キリコの全体像が分かる展覧会なうえ、独特・奇妙とおもしろい作風で飽きがこないので初見にも優しい展覧会です。
TRIO展にも1点、デ・キリコの作品が展示されているので、気に入ったらぜひこの大回顧展も。
●「北欧の神秘」
2025年3月26日(水)まで「東京 → 長野 → 滋賀 → 静岡」 と1年をかけて全国を巡回中。
すーっごい素敵な展覧会でした。
北欧の風景というだけでもキラキラして聞こえるのに、絵画表現がとてもドラマチックだったりファンタジーだったりで観ているだけで楽しかったです。
●「エドワード・ゴーリーを巡る旅」
2023年に渋谷区立松濤美術館で開催したエドワード・ゴーリー展。
2024年9月1日(日)まで 千葉→神奈川 と巡回します。
絵本のなかの不思議でちょっと怖い世界感をモノクロの細かな線画で表現したイラストは見ごたえありです。
●「ロートレック展 時をつかむ線」
2025年4月6日(日)まで「東京 → 北海道 → 長野」と全国を巡回中。
素描が多めですが有名なカラー作品の展示ももちろんあります。
滑らかでするっと伸びる線一本一本がセンス抜群な感じ…!
100年以上前の作品なのに古さを感じさせないのがロートレックの魅力だなと改めて感じられた展覧会で、とても楽しかったです。
これまでの美術展の感想はこちらです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
美術展や読書記録のTwitterもやっているので、よければ遊びに来ていただけると嬉しいです。
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