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美術館めぐり

『ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年』の感想・グッズ・所要時間・混雑状況

ブダペスト展
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2019年から、「ウィーン・モダン展」、「クリムト展」、「ハプスブルク展」と中央ヨーロッパの美術展が目白押しでしたよね。

 

舞台「エリザベート」ファンの私としては非常にうれしいかぎりです。

 

そんな中欧美術展のラストをかざるのは、昨年12月より国立新美術館ではじまっております、

 

ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年

 

です。

 

▼ ブダペストってこんなところ
ブダペストは中央ヨーロッパ、ハンガリーの首都にあたり、「ドナウの真珠」と呼ばれるほどのとても美しいところです。
ドナウ河をはさんで政治の中心ブダと商業の中心ペストからなります。
観光地としては国会議事堂やオペラハウスなどが有名ですね。ブダペスト風景

 

1994年を最後に久しく開催されていなかった

ブダペスト国立西洋美術館
ハンガリー・ナショナル・ギャラリーのコレクション展になります。

 

北方ルネサンスの巨匠クラーナハ(父)から、テイツィアーノエル・グレコ、モネルノワールなど、400年の西洋美術の名作が見られます。

 

ですが、今回特に注目したいのは
ハンガリーの19世紀から20世紀初頭にかけての近代絵画です。

 

広告にもなっている《紫のドレスの婦人》をはじめ、パリを拠点に国際的に活躍したムンカーチ・ミハーイなど、35点も出品されています。

 

紫のドレスの婦人シニェイ・メルシェ・パール《紫のドレスの婦人》1874年 ハンガリー・ナショナル・ギャラリー

 

難しいことは分からずとも、

音声ガイドから流れるリストのピアノ曲華やかな色づかいの美しい絵画

それだけで行く価値ありだと思いますよ。

 

「ブダペスト展」のハンガリー近代絵画の魅力

本を読む3人の女性たち

この展覧会では、本を読む女性をテーマにした絵画3作品を観ることができます。

 

まずはハンガリー近代絵画の巨匠 ムンカーチ・ミハーイの絵画2点です。

 

ムンカーチ・ミハーイ《本を読む女性》ムンカーチ・ミハーイ《本を読む女性》1880年代初頭年 ハンガリー・ナショナル・ギャラリー

 

ムンカーチはレアリスム風景画家としてパリで大成功をおさめましたが、貴族階級の女性と結婚してからは華やかな社交生活をおくり、優雅なブルジョワ女性の生活情景なども描くようになりました。

 

布や女の子の洋服で使われているコバルトブルーが本当にきれいでした。

 

ムンカーチ・ミハーイ《パリの室内(本を読む女性)》ムンカーチ・ミハーイ《パリの室内(本を読む女性)》(1877年) ハンガリー・ナショナル・ギャラリー

 

そしてもう1つはベンツール・ジュラの絵画です。

画家によって女性の雰囲気が変わりますね。

 

ベンツール・ジュラ《森のなかで本を読む女性》ベンツール・ジュラ《森のなかで本を読む女性》1874 ハンガリー・ナショナル・ギャラリー

 

自然と花と女性

冒頭の《紫のドレスの婦人》のように、ハンガリー近代絵画では、「野外での制作」と「補色をつかった鮮やかな色彩」といった、まるで印象派のような特徴がみうけられます。

 

シニュイ・メルシェ・パール《ヒバリ》シニュイ・メルシェ・パール《ヒバリ》1882 ハンガリー・ナショナル・ギャラリー

 

こちらもおなじシニュイの絵画です。

野外に女性のヌードをおいた大胆な作品ですが、色づかいがとても鮮やかですね。日本のアニメにもこういう構図が使われていそう。

 

シニュイ以外にも自然の中で女性と花を描いた作品が観られます。

こちら絵画はとってもきれいで、ポストカードも人気のようでした。

 

ロツ・カーロイ《春ーリッピヒ・イロナの肖像》ロツ・カーロイ《春―リッピヒ・イロナの肖像》1894 ハンガリー・ナショナル・ギャラリー

 

チョントバーリの不思議な色づかい

まずは観てみてください。

 

チョントバーリ・コストカ・ティヴァダル《アテネの新月の夜、馬車での散策》チョントバーリ・コストカ・ティヴァダル《アテネの新月の夜、馬車での散策》1904 ハンガリー・ナショナル・ギャラリー

 

ちょっと変わってる絵ですよね。展示室でもすごく目立っていました。

思わずじっと見つめてしまう作品です。

チョントバーリはほかにも独特の色づかいで作品を描いており、天からの声をきいて画家の道にすすんだと言われています。

 

チョントヴァーリ・コストカ・ティヴァダル1906チョントバーリ・コストカ・ティヴァダル 1906 ハンガリー・ナショナル・ギャラリー ※この作品は本展覧会では出品されていません

 

音声ガイドでリストのピアノを聴く

ハンガリー出身の音楽家といえば、

フランツ・リスト(1811-1886年)ですよね。

 

超絶技巧の『ラ・カンパネラ』やロマンチックで甘美な『愛の夢第3番』など、一度は聴いたことがあると思います。

 

ハンガリー近代絵画の巨匠 ムンカーチは、リストの晩年の数年間に親交があり、彼の肖像画を制作しています。リストはそれから約4か月後に亡くなったため本作品がリストの最後の肖像画となりました。

 

ムンカーチ・ミハーイ《フランツ・リストの肖像》ムンカーチ・ミハーイ《フランツ・リストの肖像》1886 ハンガリー・ナショナル・ギャラリー

 

この展覧会の音声ガイドを担当しているのは、ピアニストの金子三勇士さんです。

金子さんは11歳でハンガリー国立リスト音楽院大学というリストが創設した音楽院で学びんだ方です。

 

音声ガイドではリストを中心に、金子さんが演奏されている5曲のクラシック音楽が聴けるのですが、特に、リストがムンカーチのに贈った曲ハンガリー狂詩曲第16番』の一部をこの展覧会のために録りおろしています。

 

ふだんは音声ガイド利用しない方も、今回は買う価値がありますよ。

 

まとめ:「ブダペスト展」は隠れた超おすすめ展覧会

中欧ヨーロッパの優雅なかんじが好きな方、期待どおりです。

ハンガリー近代絵画は華やかなので、絵画に詳しくなくても観た甲斐があったと思えます。

絵画+リストの音楽で浸れること間違いなし。

 

ブダペスト展」って、ゴッホとかモネとか、一人の画家にフューチャーしている展覧会に比べるとイメージがふわっとしていて、なかなか足が伸びにくくなっている気がしますね。

土曜日に行っても全然混雑していませんでしたし。

 

でも今のうちが狙い目かもしれません。

絵画を観ながらクラシックを聴くのって本当に浸れますので、忙しくて心がざわついている方にはぜひおすすめしたい、、、。

 

この記事で少しでも琴線にふれる作品を見つけてもらえたらうれしいです・・・・。

 

基本情報(混雑・グッズなど)

展覧会名

日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念 ブダペスト国立西洋美術館 & ハンガリー・ナショナル・ギャラリー所蔵

ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年

公式URL 公式HP  / 美術館公式Twitter
会期 2019年12月4日(水)-2020年3月16日(月)
会場 国立新美術館
チケット 一般 1,700円
音声ガイド ピアニスト 金子 三勇士さん
フォトスポット なし
所要時間 2時間
混雑 土曜日に行ったが混雑なし
グッズ

ポストカードやお菓子など充実

ブダペスト展グッズ

 

関連情報

金子三勇士さんは、映画『蜜蜂と遠雷』に登場するピアニストの一人、マサルピアノ演奏をされています。

 

 

 

絵画のディティールまで鑑賞したい方はこちら

 

 

楽しんでくださいね^^

 

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