国立西洋美術館の
「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」に行ってきました。
日本初公開作品35点のうち、半数がピカソというなんとも贅沢な機会です。
美術館の名前となっているドイツの蒐集家
ハインツ・ベルクグリューンがこよなく愛した芸術家 ―
✓ パブロ・ピカソ
✓ パウル・クレー
✓ アンリ・マティス
✓ アルベルト・ジャコメッティ
この4人に重点が置かれた珠玉のコレクションで、20世紀美術の創造力とパワーがたっぷりと堪能できる満足度マックスな展覧会になっています。
見終わった感想としては、大・大・大満足。
かなりの充実度で満たされた、幸せな時間を過ごすことができました。
「ピカソとその時代」、全力で推したい美術展です。
「ピカソとその時代」 感想
ベルクグリューン美術館のコレクション ― 激動の20世紀に生まれた芸術
ベルリン国立美術館群に属する「ベルクグリューン美術館」は、画商でありコレクターである ハインツ・ベルクグリューン(1914-2007年)の名前に由来します。
ベルクグリューン美術館の特徴は、彼の審美眼を存分に奮って集められた20世紀を代表する4人の芸術家 ―
✓ パウル・クレー
✓ アンリ・マティス
✓ アルベルト・ジャコメッティ
に重きを置いたコレクションになっていることにあります。
さらに、この4人を補完するものとして、
✓ ジョルジュ・ブラック
の作品が加えられています。
ベルクグリューン美術館は 20世紀美術に特化した芸術を有する美術館として、美術史の面でも文化史の面でも重要な美術館のひとつとなっています。
画商として多くの作品に触れていたベルクグリューンですが、コレクターとしては自らの嗜好を優先し、作品選びにも慎重だったそうです。
コレクションには当初、ゴッホやスーラといったポスト印象派の作品も含まれていましたが、コレクションを20世紀美術に特化させるために貴重な作品も手放すなどしていたのだとか。
この「ピカソとその時代 」は、ベルクグリューン美術館の改修工事に伴い、はじめてまとまったかたちで国外への貸し出しが実現したのだそうです。
ひとつひとつの絵画に合わせて選ばれたアンティークの額縁もまたベルクグリューンのこだわりであり、楽しむところがたくさんある展覧会となっています。
ピカソが「父のようだ」と称した、セザンヌ
《セザンヌ夫人の肖像》はセザンヌの妻マリー=オルタンスが30代半ば頃に描かれた肖像画です。
頭が簡単な円型で描かれているところや、肌の凹凸を色の重ね付けで表現しているところなど、印象派の特徴とともに、セザンヌ特有の描き方で表現されている作品です。
ポール・セザンヌ《セザンヌ夫人の肖像》1885-86年頃 油彩、カンヴァス ベルクグリューン美術館蔵
セザンヌは1900年代に再評価された画家であり、亡くなった後に開催されてた大回顧展において20世紀の若い芸術たちに絶大な影響を及ぼしました。
マティス『セザンヌは言わば、絵の神様です』
ピカソ『我々みんなの父のような存在だ』
クレー『これこそ私の師そのもの』
ジャコメッティ『過去数世紀のすべての絵画の中で、比類のない位置を占めている』
ベルクグリューン美術館のコレクション選びにおいて、20世紀美術に特化させるためにゴッホやスーラなどの後期印象派の有名作品を手放していったベルクグリューンでしたが、セザンヌの作品数点だけはずっと手元に残していました。
ピカソ芸術のすべて
パブロ・ピカソ《ジャウメ・サバルテスの肖像》1904年 油彩、カンヴァス ベルクグリューン美術館蔵
ピカソ作品を語る際、一般的には次のような時代別に分けられることが多くあります。
・青の時代
・バラ色の時代
・アフリカ彫刻の時代
・分析的キュビスム
・総合的キュビスム
・新古典主義時代
「ピカソとその時代」では、ピカソ芸術の全時代を網羅する作品が展示されていて、実物を観ながら時代を辿ることができる、知識欲を刺激してくれるラインナップとなっています。
パブロ・ピカソ《ギターを持つアルルカン》1918年 油彩、板 ベルクグリューン美術館蔵
ピカソが好んで描いたモチーフが、アルルカン(道化師)です。
この《ギターを持つアルルカン》は新古典主義時代に描かれたものですが、「ピカソとその時代」にはバラ色時代に描かれたアルルカンと2種類のアルルカンを見比べることができます。
それにしても、ピカソはやっぱりインパクトの強い作品がいっぱいで楽しかったです。
こちらの《踊るシレノス》もすごくコミカルでおもしろい作品でした。
パブロ・ピカソ《踊るシレノス》1933年 グアッシュ・墨、紙 ベルクグリューン美術館蔵
「豊穣と酒の神バッコスの男性信者が 酒を飲んで歌って踊って女神やニンフを追い回している場面」なのですが、女性との恋多きピカソに、なんだかぴったりのテーマな気がしてしまいます。
パブロ・ピカソ《ミノタウロマキア》1935年 エッチング、紙 ベルクグリューン美術館蔵
この《ミノタウロマキア》を描いていた当時などは、愛人の妊娠によって家庭崩壊の危機に陥っていたらしく、心理的な苦悩が絵に表れていると言われているらしいのです。
さすが恋多きピカソ。
派手というか、ちょっと笑ってしまうというか…すごい人ですね。
ピカソと女の肖像と、戦争
女性が変わるごとに作風が変わると言われているピカソ。
「ピカソとその時代」で観られるピカソ作品は全46点ですが、やっぱり女性を描いた絵はひときわ魅力的だし、力強さがあると感じました。
パブロ・ピカソ《多色の帽子を被った女の頭部》1939年 油彩、カンヴァス ベルクグリューン美術館蔵
《多色の帽子を被った女の頭部》も《黄色いセーター》も、ひとつの絵の中に二人の愛人の特徴をちりばめるという何とも突飛な作品で、ピカソの当時の女性関係が伺えます。
一方、これらの絵画はすべて戦争と隣り合わせに描かれた作品でもありました。
パブロ・ピカソ《黄色のセーター》1939年 油彩、カンヴァス ベルクグリューン美術館蔵
ピカソが《黄色いセーター》を描いたのは第二次世界大戦がはじまった直後の1939年10月で、ピカソも戦火から逃れるために避難しなければならないような状況でした。
締め付けられたような黄色のセーターの網目や、人間離れした手の表現には、迫りくる戦争の不安や恐怖感が表されていると言われています。
パブロ・ピカソ《黄色のセーター》(部分)1939年 油彩、カンヴァス ベルクグリューン美術館蔵
ナチスドイツでは、ヒトラーが近代芸術や前衛芸術を嫌ったため、ピカソのような芸術家の作品は「退廃芸術」と称されて弾圧の対象となり、作品は燃やされたりしたのだそうです。
ピカソも作品発表は禁止。
要注意人物として監視下に置かれながらも作品を生み出していました。
パブロ・ピカソ《大きな横たわる裸婦》1942年 油彩、カンヴァス ベルクグリューン美術館蔵
《大きな横たわる裸婦》では、暗くくすんだ色のみが使われ、モデルの女性は痩せていて処刑台のようにも見える場所に横たわっています。
音声ガイドによると、ピカソは後にこう語っていたそうです。
「私は戦争を描かなかった。だが、戦争の時代に描いた作品には、戦争が存在している。」
この時代に描かれた女性の肖像は、ピカソ自身の女性観を表す。
そして同時に、「戦争」という不穏な空気を色濃くまとって、多くの人を惹きつけているようにも思えました。
クレーの色彩と線の世界
パウル・クレー《中国の磁器》1923年 水彩、地塗りをした紙、厚紙に貼り付け/グァッシュ・ペンによる枠取り/下辺にグアッシュ・ぺンによる第二の縁取り ベルクグリューン美術館蔵
ピカソと並ぶ ベルクグリューン美術館のもう一つの柱が、パウル・クレーです。
クレーの作品をこれだけまとめてみたのは初めてでしたが、あまりにも繊細で綺麗なので大好きになりました。
パウル・クレー(1879-1940)はスイスイ出身で、ドイツ人の父とスイス人の母の間に生まれました。
前衛芸術から影響を受けた独特なスタイルの絵画を描く画家ですが、なかでもキュビスムをはじめとするピカソの絵画はクレーにとっても最も大きな影響を受けたものの一つだそうです。
パウル・クレー《青の風景》1917年 水彩・鉛筆・ペン・インク、地塗りした紙、厚紙に貼り付け ベルクグリューン美術館蔵
ベルクグリューン美術館のコレクションにあるパウル・クレーの作品は、1917年から1940年に描かれたものです。
「ピカソとその時代」の"その時代"として一番おおきな出来事というとやはり世界大戦になるかと思いますが、クレーにとって第一次世界大戦期というのは、画家としての評価が一気に高まった時期でもあります。
クレーは兵役中も創作活動を続けており、近くを散歩して自然の色彩からインスピレーションを受ながら、美しい色彩の絵画を描いていました。
パウル・クレー《Gの一角》1927年 油彩転写素描・水彩、厚紙に貼った紙 ベルクグリューン美術館蔵
クレーの作品がたくさん並んでいる光景は圧巻で、まるで絵本のなかに入ったようなファンタジーな世界観です。
この幻想的な雰囲気は、美しく多様な色彩はもちろん、クレーの描く「線」のおもしろさもまた大きく影響していると思います。
パウル・クレー《知ること、沈黙すること、やり過ごすこと》1921年 油彩転写素描・水彩、厚紙に貼った紙 ベルクグリューン美術館蔵
幾何学的、数学的に並んでいるようにも見えるし、無秩序だと言われればそういう気もしてきます。
《知ること、沈黙すること、やり過ごすこと》などのような哲学的なタイトルの作品もあり、もっと深くクレーについて知りたくなってきます。
創作方法もまた多様で、厚紙に貼ったり転写したり、石膏を取り入れたりと様々でした。
「ピカソとその時代」パウル・クレーのセクションの展示風景
たくさん写真を撮ったのですが、やっぱり実物の美しさを映せていません。
なので、ぜひとも実物を観てほしいです。
クレーのコーナーだけ時間の流れが違うように感じるくらい、不思議な神聖さをもって私たちをお迎えしてくれます。
マティスの切り絵とジャコメッティの棒人間
ピカソとマティスは、第二次世界大戦後の時代に 20世紀の2大巨匠としての評価を確立しました。
そして同じ時代、ジャコメッティもまた円熟期を迎えます。
図録によると、彼らの作品は「全体主義と二度目の世界大戦によって踏みにじられた個人の尊厳の回復という、この時代の社会の本質的な問題に照らして評価された」のだそうです。
アンリ・マティス《ドラゴン》1943-44年 切り紙、カンヴァスに貼り付け ベルクグリューン美術館蔵
蒐集家ベルクグリューンが「現代フランスの最も偉大な画家」と称賛したのが、マティスです。
ベルクグリューン美術館のコレクションの中で、ピカソとクレーに次ぐ重要度となっています。
「ピカソとその時代」では、マティスの最晩年の切り絵が特に印象的でした。
鮮やかな色づかいと大胆な切り抜きが目を惹きます。
このような切り絵は、まず助手がグアッシュで紙に色を塗ったあと、マティスがはさみで切り貼りしていくのが基本だったのだそうです。
「ピカソとその時代」アンリ・マティスのセクションの展示風景
最後は、パリを拠点に活躍した20世紀最も重要な彫刻家のひとり、アルベルト・ジャコメッティです。
ジャコメッティといえば、肉がそぎ落とされたような細長い棒人間の彫刻がまっさきに思い浮かびますね。
アルベルト・ジャコメッティ《広場Ⅱ》1948-49年 ブロンズ ベルクグリューン美術館蔵
「いつも私は女を不動のものとして作り、男は歩んでいるものとして作る」というジャコメッティの言葉から、中央に直立しているのは女性だろうとされています。
また、こんな油絵も展示されていました。
アルベルト・ジャコメッティ《男》1956年 油彩、カンヴァス 国立国際美術館蔵
これは彫刻ではないのに、彫刻と同じような印象を受けませんか。
ジャコメッティの作品は、黒やグレーが全面的に目に飛び込んできて、闇の中に引きずり込まれるような恐ろしさを覚えます。
説明にもあった「世界大戦」というワードもあいまって、切実に何かを訴えているようにも思えてきました。
お気に入りの絵と、まとめ
パウル・クレー《口数の少ない倹約家》1924年 油彩転写素描・水彩、厚紙に貼った紙 ベルクグリューン美術館蔵
「ピカソとその時代」の展示作品のなかで、いちばんのお気に入りの絵画はこちら―…
というよりも、パウル・クレーの作品はどれも好きでした。
ちなみにこの《口数の少ない倹約家》はクレーの自画像なのだそうです。
はじめてクレー作品をまとまったかたちで鑑賞して、クレーの色彩の宇宙にどっぷりと浸かれて、ただただ癒されたし世界観が好みでたまりませんでした。
私のいちばん好きな画家がオディロン・ルドンなのですが、やっぱり多色で幻想的でどこか非現実的な雰囲気のある作品が好きなのかもしれません。
「ピカソとその時代」、とっても内容の濃い展覧会でした。
ピカソの作品に至っては、やはりこれだけ有名な画家だけある、パワフルで突飛で有名にならざるを得ない才能の爆弾のようなものを感じました。
二つの世界大戦とともに恐ろしいスピードでこれまでの生活や価値観が変化していった20世紀。
そんな時代に作品を生み出し続ける芸術家と 彼らの魂の結晶のような作品たちに触れて、困難な時代だからこその芸術の重要性を再確認できたような気がします。
素人のつたない言葉ではなんだか全く伝えられないけど…
観に行けて本当に良かったです。
*この感想は音声ガイドのメモや図録を参考にしています
「ピカソとその時代」 情報
グッズ
「ピカソとその時代」のグッズは、ポストカードはもちろん、ミニチュアキャンバス、文具、お菓子、トートバッグやTシャツなど、かなり豊富なラインナップになっていました。
グッズ売り場は会場の外にありますので、お財布を持たずに鑑賞してOK。
展覧会を鑑賞していない方でもお買い物が可能です。
図録
まずは図録です。
表紙は展覧会のチラシとおなじ、ピカソの《緑色のマニキュアをつけたドラ・マール》になっています。
内容は、ベルクグリューン美術館の紹介、展示構成や作品の解説はもちろん、ピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティの4芸術家に関する記事がそれぞれ掲載されているなど、たっぷり充実した内容です。
白地のハ―ドカバーはつるつるした素材ではないので、汚れないようにしなければ…。
図録は 2,800円税込 です。
ポストカード
次は定番のポストカード。
すっごくたくさんの種類があってどれもこれも欲しくなってしまうほどでした。
ピカソ、クレー、マティスなどカラフルな作風の画家たちばかりなので、ポストカードになったときの可愛さが暴走しています。
美術展に行くと、お気に入りの作品を見つけては「この作品がグッズになっていたらいいな…!」なんて思いながら鑑賞するのですが、今回はどれもこれもポストカードに採用されている印象です。
ポストカードは一枚 165円税込 でした。
マグネットセット(クレー)
マグネットセットも買ってみました。
私は迷わずクレーのセットを選びました。
クレー以外にもピカソやマティスといった種類もあった気がします。
美術館グッズとしてはマグネットも結構定番になっていますが、こちらは透明なケース入りのセットになります。
パズルのようにクレーの作品が切り取られたマグネットが並んでいます。
「ピカソとその時代」であらためてクレーの可愛さを実感しまして、グッズを選ぶときも自然とクレーのものが多くなってしまっていました…。
こうやって手に取ってみると、ガラスのような飴細工のような雰囲気もしてすごく良い感じです。
しばらくニヤニヤしつつ眺めてから、使おうと思います。
マグネットセットは 1,760円税込 です。
ドイツ缶(青山デカーボのクランチ)
お菓子は2種類買いました。
一つはこちら、「青山デカーボ」というチョコレートクランチのお店とのコラボ商品です。
缶がドイツビールと民族衣装になっていて、ぷっくりした凹凸とキラキラ光る装飾が綺麗。
中身のチョコレートクランチは、「アップルシナモンのクランチ」と「いちごチーズのクランチ」の2種類のお味が入っています。
青山デカーボのチョコレートクランチはグルテンフリー&低糖質になっているそうですが、低糖質とは思えないくらい甘くて美味しかったです。
お花の包装とクランチの色合いもぴったりで、細部までこだわりを感じるとっても素敵なお菓子でした。
お土産にもぴったりだと思います。
ドイツ缶(青山デカーボのチョコレートクランチ)は 1,188円税込 です。
型抜きバウム(マティス)
お菓子、もう一つは「型抜きバウム」です。
2種類あって、私はマティスの方を選びました。
マティスの切り絵の形をした型抜き仕様のバウムクーヘンで、味はチョコレートが効いていて甘くて美味しいです。
ちゃんと丁寧に食べたいと思ってお皿にのせたまではよかったのですが、なんか型抜きというシステムがよく分かっておらず…
第一手目で型の方にフォークをぶっ刺してしまって、いきなり型抜きが終了しました。
型抜きって、たぶんこうじゃないなと気づいたときにはもう手遅れだったので、写真だけ撮っておきました。
おいしかったです。
型抜きバウムは 756円税込 です。
ミニチュアキャンバス(クレー)
最後のグッズはミニチュアキャンバスです。
何種類もあって迷いましたが、私はクレーの《北の地》を選びました。
サイズは2種類ありましたが、こちらは大きい方のサイズです。
とっってもキレイ…!!
実物は水彩やグアッシュ・ペンを使って描かれた絵画で、色の鮮やかさや透け感が本当に美しい作品でした。
ミニチュアキャンバスでは、凹凸のある印刷で光が反射するように制作されています。
水彩画のみずみずしい印象とマッチしてとっても美しい。
額縁もしっかりしていて高級感があります。
キャンバスは同封の厚紙に立て掛けるか、白い紐を両サイドの金具に通して吊るすタイプでした。
また自室を彩るキャンバスが増えて嬉しいいです。
ミニチュアキャンバス(ミニ複製画)は 大きいサイズで 4,400円税込 です。
混雑状況・所要時間
10月中旬の平日午前中に行ってきました
やっぱり超有名なピカソがタイトルにある展覧会だけあって、結構な賑わいです。
どのセクションにも常に一定数のお客さんがいて、お客さんが引くタイミングもないような感じではありますが、隣の人と密着するような場面にはならず、比較的自由に動けたので不快感はありませんでした。
所要時間は1時半~2時間くらいです。
チケット
「ピカソとその時代」では、当日券も購入できますが、時間は選べません。
先に記載のとおりとっても賑わっている展覧会ですので、事前予約していくことを強くお勧めします。
東京展のチケットは、一般 2,100円税込 です。
私は「音声ガイド付きチケット」を購入しました。
600円税込の音声ガイドが付いて 2,200円税込 なのでとってもお得なのですが、販売期間が会期の約1か月前~会期前日までで数量限定売り切れ次第終了。
残念ながら東京展ではすでに完売しています。
巡回予定の大阪展ではそういったセット売りがあるのか分かりませんが、事前に確認してみてもいいかもしれません。
ロッカー
国立西洋美術館では、会場に向かう階段付近に無料のコインロッカーがあります。
もしそこがいっぱいでも、階段を下りたところにもロッカーがありおそらく使用可能だとはおもいますが(特に使用不可の表示はありませんでした)、一応スタッフさんにお尋ねください。
ロッカーは鍵式で無料ですが、100円玉が必要です。
写真撮影OK
「ピカソとその時代」では、展示会場内でも一部の作品をのぞき撮影OKです。
その他には、写真(↓)の美術館外のチケット売り場。
また、展示会場に入る手前(音声ガイドが売っているフロア)のガラス窓には展覧会名がプリントされていて撮影し甲斐のあるスポットなので、是非チェックしてみてください。
私はあとで戻ってこられると油断して撮り忘れてしまいました。
音声ガイド
音声ガイドは 600円税込。
ナビゲーターは2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」でおなじみの 俳優・長谷川 博己さんです。
個人的に大ファンだったので、至福の音声ガイドでした(良い声…!)。
ガイドでは、クラシック音楽が流れつつの解説に加え、ボーナストラックとして、国立西洋美術館 館長のお話も収録されていて、知識としてもボリュームたっぷりの内容です。
巡回
「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」は以下の地域を巡回予定です。
● 東京展 @国立西洋美術館
2022年10月8日(土) 〜 2023年1月22日(日)
● 大阪展 @国立国際美術館
2023年2月4日(土) ~ 5月21日(日)
くわしくは次の開催概要をご覧ください。
開催概要
展覧会名 | ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展 |
特設サイト | https://picasso-and-his-time.jp/ |
● 東京展 |
2022年10月8日(土) 〜 2023年1月22日(日) |
● 大阪展 |
2023年2月4日(土) ~ 5月21日(日) |
混雑状況 | 平日午前中は結構な賑わい |
所要時間 | 1時間半~2時間 |
チケット | 一般 2,100円税込 |
ロッカー | あり(無料・100円玉必要) |
音声ガイド | 会場レンタル:600円(税込) |
撮影 | 一部を除き展示会場内でも撮影OK |
グッズ | 会場外・豊富な品揃え |
※お出掛け前に美術館公式サイトをご確認ください
※開催地に指定がないものはすべて東京展の情報です
おまけ | 常設展で『版画で「観る」演劇』やってます
「ピカソとその時代」の観覧券で、国立西洋美術館の常設展も観ることができます。
本展会期中は、常設展の中で開催されている企画展『版画で「観る」演劇 ― フランス・ロマン主義が描いたシェイクスピアとゲーテ』がやっているようですよ。
本企画では、当館所蔵作品より、ドラクロワ最初の文学主題版画とされる《魔女たちの言葉を聞くマクベス》をはじめ、ロマン主義版画における金字塔ともいうべき連作の数々―ドラクロワの〈ファウスト〉と〈ハムレット〉、そしてシャセリオーの〈オセロ〉―を展覧します。同時代の舞台表象の影響をうかがわせる一方で、いずれも場面にみなぎる感情の描出において独創性を有するこれらの作品は、まさに二人の画家の綿密な精読と豊かな想像の結実ともいうべきものです。
(美術館公式サイトより引用)
私は当日は時間が無くて行けなかったので、是非…!
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関連情報
▼ 1月29日まで 三菱一号館美術館の「ヴァロットン ― 黒と白展」が開催中。
センス抜群のモノクロの世界が、めちゃくちゃ良かったです。
▼ アーディソン美術館の「パリ・オペラ座展」にもいってきました。
フランス・パリが大好きな方も、バレエが大好きな方も、美術ファンさんも、350年以上のオペラ座の歴史を堪能できます。
常設展もとっても良かったので、おまけに感想を載せました。
▼ 12月からは大阪で「特別展アリス」が開催予定です。
ご家族、お友達、デートで行っても楽しめる、アリスの世界を満遍なく満喫できる展覧会になっています。
▼ 宮城では「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」が開催中。
市民の国・オランダの癒しの風俗画がたくさん展示されていますし、なによりフェルメールのキューピッドは観て後悔のない神聖なオーラのある作品でした。
▼ この間はSOMPO美術館の「スイス プチ・パレ美術館展」に行ってきました。
「ピカソとその時代」でも多くの芸術家の師として語られるセザンヌは、ピカソのキュビスムやフォーヴィスム誕生の契機になりました。
SOMPO美術館は結構めずらしい企画展を開催してくれるところが好きです。
▼ キュビスムといえば、過去には「モンドリアン展」もSOMPO美術館で開催されました。
▼ Twitterでは、気ままに美術や読書についてつぶやいていますのでよかったら見てください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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