SOMPO美術館に行ってきました。
日本初の高層階美術館として
1976年に開館した「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」が
2020年7月10日に「SOMPO美術館」として新たに開館し、記念展が開かれています。
SOMPO美術館開館記念展にゴッホの《ひまわり》を観に行く
ゴッホ5作目の《ひまわり》
SOMPO美術館が所蔵するコレクションで注目なのは、
なんといっても
ゴッホ5作目の黄色い《ひまわり》です。
ゴッホは生涯で"花瓶に挿された向日葵"の絵を7枚描きましたが、
その中でも一番有名な4作目の《ひまわり》は
現在、上野で開催中の
『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』で観ることができました。
SOMPO美術館では、
この一番有名なナショナル・ギャラリーの《ひまわり》をゴッホ自らが模写したとされる5作目の《ひまわり》が所蔵されています。
SOMPO美術館の《ひまわり》(左)は、
ナショナル・ギャラリーの《ひまわり》(右)と比べると全体的に色が明るかったです。
そして近くでみると、花・テーブル・花瓶などタッチがよく分かるくらいに絵の具が盛り上がっていて、4作目よりも厚塗りに描かれていました。
単なる模写ではなさそうで、力強い荘厳なオーラを感じました。
SOMPO美術館ロビーの撮影スポット
黄色は、ゴッホが芸術家の共同体を夢見て南仏のアルルに建てた家と同じ色。
37歳でこの世を去った悩み多きゴッホにとって、黄色のひまわりは特別な想いが込められた作品だったのでしょう。
あなたは、どちらがの《ひまわり》が好きですか。
そんなことを考えるのも楽しいですね。
東郷青児コレクション
SOMPO美術館の所蔵作品の核となるのが、東郷青児コレクションです。
『SOMPO美術館開館記念展 珠玉のコレクション-いのちの輝き・つくる喜び』でも多数の東郷作品が観られます。
東郷青児という名前は知らなくても、
「作品はどこかで観たことある!」という方もいるのではないでしょうか。
右:東郷青児《蝶現実派の散歩》1929年 / 左:東郷青児《そよかぜ》1968年 ※本展ではみられません
独特な絵柄で一度見たら忘れられませんよね。
実はこのSOMPO美術館は約240点の東郷作品を持っていて、リニューアルされた建物の外観は東郷青児の描く女性の曲線や丸みをイメージして作られたのだそうです。
印象派絵画や「FACE」グランプリ作品など
本展では《ひまわり》や東郷コレクションも含めて70作品が展示されています。
同館が所蔵するゴーガン、セザンヌ、ルノアールなどの印象派絵画もその一つです。
ポール・ゴーギャン《アリスカンの並木路、アルル》1888年
下のルノアールの《浴女》は、黄ばんだニスを丁寧に取り除いてオリジナルに近い色を復元する修復が施されたそうです。修復過程も画像付きで解説があったりしました。
左:ピエール=オーギュスト・ルノワール《帽子の娘》1910年/右:ピエール=オーギュスト・ルノワール《浴女》1892-93年頃
やっぱり西洋絵画がすきだなあ。
これらはどれも近距離で絵具の細部まで観察できます。
ポール・セザンヌ《りんごとナプキン》(1879-80年)
そして、もう一つ楽しかったのが
公募コンクール「FACE」のグランプリ作品(2013-2019)の展示です。
どの作品も個性的。
なかでも2015年グランプリの 宮里 紘規さんの《WALL》は、着想がおもしろくて現代的で機械的でスゴク好きでした。
本展ではこのように、
現代の芸術家作品からゴッホの《ひまわり》まで多種多様な作品を鑑賞できます。
新宿のど真ん中にある新しい美術館。
これからの企画展も注目したいです。
グッズ情報
同館では2階がまるまるグッズ売り場と併設のカフェになっていて、広々とした空間でグッズを選ぶことができます。
定番のポストカードや一筆箋、クリアファイルなど充実したラインナップ。
《ひまわり》を前面に押し出したグッズがたくさんです。
展覧会概要
展覧会名 | SOMPO美術館開館記念展 珠玉のコレクション-いのちの輝き・つくる喜び |
公式サイト | こちら |
会場 | SOMPO美術館(東京・新宿) |
会期 | 2020年7月10日(金)~9月4日(金) |
所要時間 | 1時間程度 |
混雑状況 | 完全予約制でゆったりみられる |
音声ガイド | なし |
チケット | 一般 1,000円 |
グッズ | ポストカードなど多数充実 |
撮影スポット | 会場内外複数あり |
その他 | コインロッカー(無料)は1Fロビーに。トイレは各階にあり。 |
※公式サイトをご確認ください
関連情報
▼世界でいちばん有名な《ひまわり》が日本で観られるまたとないチャンスです。
▼ゴッホの"ひまわり"は実は11作品あります。
▼『ロンドン展』に行くならこちらも!8月23日まで開催です。
▼幻想的な美しい絵が好きなら絶対におすすめ。
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